たくちー

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 海の底に辿り着いたと思えるなら、ボクはまだ全てをすり抜ける幽霊ではないのだろう。それならいつか揺れる海藻にしがみつき、海底探索する潜水艦が目の前を通り、海底火山の噴出口がエレベーターのようにボクという存在を運ぶこともあるはずだ。浦島太郎のように長い年月を過ごした気もするし一瞬の出来事だった気もする。世界はどうなっているだろうか?海の底でコールドスリープされていた意識で考える。バラバラな思考の羅列を磁石のように結びつける。そうだ、今日は旅立ちの日なんだ。楽な気持ちで過ごせるだろうか?真面目な性格が全力で頑張る姿を見せたがっている。あまり無理をするな。自身に言い聞かせる。今日はまだ始まってすらいない。




題『海の底』

1/20/2026, 6:58:40 PM