短編小説 しらたま

Open App

「好きです。付き合ってください。」
私は生まれて初めての告白をした。彼は爽やかな笑顔とともに「はい」と返事をした。

ーーーーーーーーーーーー

遡ること数時間前。
私はグループの5人で昼食をとった後、ブラックジャックをして遊んでいた。この中で恋人がいる咲がディーラーとなって賭けをしていた。最下位は罰ゲームとして誰かに告白すること。
誰もが罰ゲームを回避するため当然盛り上がる。騒がしい教室の中でさえ飛び抜けてうるさかった。
「ゲーム終了! ということで最下位は借金千円分の沙耶でーす。」

このような経緯で私は告白をした。
罰ゲームがきっかけで"彼氏いない歴=年齢"のわたしに終止符を打った。

こうして陽キャとして最悪な仕打ちを彼にしてしまった私だが、実は彼のことが大好きだ。1年間積み重ねた思いがやっと報われて告白後に飛んで喜んだほどだった。それでも罰ゲームという卑怯な手段で告白したことは本当に後悔している。だから罰ゲームの期間が終わったら本当の思いを伝えようと思った。

4/2/2024, 4:42:45 AM