ツユクサ

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お題『夢と現実』

目を閉じていた。誰かが喋る声が耳に届く。木が風に撫でられる音がする。それから、私の前髪を撫でて、去っていった。
太陽が程よくあたたかくて、気持ちが良い。私をそっとしておいてくれるこの空間は、とても居心地が良い。

だんだん、心臓の拍動が落ち着いてくる。意識が、ぼんやり。音は聞こえているのに、だんだん自分の感覚が遮断されていく。

私が、私じゃなくなる。溶けていく。意識は空気と一体になって、朧気になる。どこか心地よかった。
どこか、ここではない別の世界へいく。
私のような、私ではないような、あの世界へ。

12/4/2024, 2:27:48 PM