紅というと、「紅をさす」という綺麗な表現があって、これは「口紅を塗る」という意味なんだけど、この「さす」のところは、きっと「紅を指す」なんだろう、そのまま情景が見えそうだしと思っていたら、言海では、
「点す」点火の点ずる
「注す」注入のそそぐ、つぐ、加える
「生す」生ふ、生じる
「映す」光が入りいる
あたりの用例が出てる。けど、紅は具体的にどれなのかはわからない。
でも、これらは一括して「差す」のカテゴリーらしくて、現代辞書やネットでみても、紅を差す。
「差す」:ないものを加え入れる
だという記事が多い。
そんな、「差す」とか言われたら、減算とか差分を求めるとかのイメージだけどな...
それに、そもそも「べにをさす」ではなくて「こうをさす」と読むらしくて、しかも口紅を塗るだけではなく、赤みがさすという方の意味もあるらしく、この場合には「長す」なので、なおさら「さす」は分からない。標野にはどんな茜がさしてたんだろ。
(『言海』もkindle版があります、photo-print版なのでサイズがでかいけど便利)
11/22/2025, 11:45:54 PM