涙が床に落ちて、丸くはねた。
今日は私の恋が死んだから、花束を添えてあげる。
でもユリになんてしない。
ガーベラにしよう。
悲しみに浸ることは意外と楽しくて辞められない。何度も映画を見ているようだ。けれど、人生は常に砂時計の共にある。楽しい時間が増えた方がいい。
私という船をいちばん理解して、宝の島へ連れて行けるのは私でしかない。キャプテンは眠らない。
眠らない心臓に花束をあげる。
ポラリスの見えない航海に微笑むことのできる花がいい。宝をみつけるまでも人生で、宝を見つけたあとも人生。この航海からは降りられない。
それならキャプテンにうんと上等なお酒とベッドとを用意して、航路をとる手伝いをしたい。
そうと決まれば、お買い物に行かなくちゃ。
花柄のワンピースと、白い靴で外へ出れば沈丁花のいい香りがした。
お題:花束
2/10/2026, 3:13:59 AM