やなまか

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緊張していた。
無意識に思っていたことがつらつらと口をついて出る。彼の目線が射抜くように鋭いのもあって私は余計なことを言い続ける。
きっとムードのないやつって思ったでしょ。
「黙って」

時間が一瞬止まった。
私の照れ隠しと期待が、彼の真剣な顔に刈り取られる。呼吸までも捕らわれた。

寸前までの茶番など彼の前では無意味だったのだ。

12/17/2023, 6:29:16 PM