今日は珍しく主様が一日中いてくれるって
言ってくれた。
だからボクはとても浮かれていた。
「主様とずっと一緒にいれるなんて超嬉しい!」
ルンルン気分でお掃除をしてた。
その時だった、窓からチラッと庭が見えた。
ローズくんと主様が一緒にいて、ローズくんの隣で笑ってた。
「え…?」
ボクが見たことない顔で笑ってた。
ボクにはそんな顔見してくれなかったのに…
笑ってる主様を見ていると少し胸が痛くなった。
ボクは誰よりも、ずっと主様のこと考えてるのに…
もう掃除する気分じゃなくなったから、サボっちゃおう。少し寝たら、この胸の痛みも和らぐよね…?
今日は珍しく休めたから館にいる。
庭の薔薇を見ていたらアモンに声をかけられた。
「お、主様じゃないっすか。」
「あ、アモン。」
「どしたんすか?薔薇見てたんすか?」
「うん。花束でも作ろうと思って、」
「へぇ〜?贈る人って誰なんすか?」
「ふふ、ラムリに贈ろうと思ってね。」
アモンは少しチャラいけど優しい子だ。
「…そっすか。
オレに言ってくれたら花束作るっすよ。」
「本当?じゃあ、お願いしたいな。」
「了解っす!」
ラムリに喜んでくれるかな。なんて考えながらアモンと薔薇を見てた。
ラムリは…誰よりも、ずっと私の近くにいてくれた人だから。赤い薔薇を7本、花束にして贈ろう。
私の気持ちに気づいてくれるかな。
4/9/2024, 12:44:55 PM