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あいまいな空。

絵に描いたような空じゃなくて、ただそこにある様な空が美しいと思う。そう言うと、少し誤解を生むかもしれない。
僕は不均等なものが好きだ。それが人工物でも、自然の産物でも、街並みでも、生き物でも、仕事でも、娯楽でも、なんでもいい。見ていて心が踊るような面白さと、スっと入り込んでくる風みたいで心地良さを感じる。だから、いくら上手な油絵も水彩画も写真も、あのあいまいな空をそのまま映し出すことは無いと思っている。それは、人の目を通してしまうから。そこに曖昧さは減ってしまう。
曇りの日も、晴れの日も、雨の日も、霧の日も、風の日も、雷の日も、それぞれ違う空をしている。角度も、背景も、明るさも、見る人も違うからこそ、それはあいまいなモノと言えるかもしれない。
あいまいで、流れ留まらない空を、私は愛したい。

6/14/2023, 10:09:35 PM