雨亭

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私たちは、突然絶交した。

最後の最後に、私の本当の気持ちを書いた手紙は送らなかった。

初めて本音を書いた、少し棘のある文章だった。

優しさのベクトルが違うから、私は彼女の優しさに鈍くて、しかしまた彼女も私の優しさに鈍感だった。

いつ気づくかなって期待した私がバカだった。

でも今まで、彼女の優しさに気づけなくて申し訳なかった。

でもそれ以上に、私は傷つき疲れて、もう手放したかった。

私は彼女の大切にしているものを好きになれなかった。
そして彼女も私の大切なものを大切にできなかった。

終わらせるしかなかった。

終わらないと、始まれなかった。

2年間の長い夏だった。

彼女との時間は、夏を味わうには十分過ぎる蜜だった。

こうして私が秋を呼んで、彼女が私の夏と同じくらい絶望すればいいと思った。

どうしようもなく好きだった。

-手紙の行方-

2/18/2025, 5:19:11 PM