作品No.106【2024/07/15 テーマ:終わりにしよう】
私から言おうと思っていたのに。
薄々感じてはいた。もうあなたとこれ以上いるべきではないと。
なのに。
それは、直接、面と向かって告げられたからこそ、拒むわけにはいかなかった。電話越しや画面越し——モノに頼らない伝え方は、いっそ好感が持てたのは事実だし。
それでも、私は、私からあなたに告げるべきだったと思う。
「終わりに、しよう」
それはもしかしたら、出逢ったときからわかっていた、そんな言葉なのかもしれなかった。
7/15/2024, 2:14:05 PM