副部長

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 私たちは滅びようとしている。このままでは私達の生きた足跡が完全に消えてしまう。

 私はそれが嫌で、どこかに残したくて、生きていたって知って欲しくて、宙を飛んだ。最後の一人で。

 でも、その夢も今や空気とともに尽きようとしている。何度も見た暗い空間とともに、燃え尽きようとしている。

 嫌だ、そんなの嫌だ。焦げる匂いにまみれ、私は諦めようとした。

 けどそんな時、見つけたんだ。小さな小さな星が。

 そこに生物が住んでいるのか分からない。何千もの星にたどり着いたが、例外なくそこに生物はいなかった。

 でも、見つけたんだ、最後の星。そこが夢の終着点でなくてもいい。ここで諦めて消えるか、挑戦して絶望して消えるか。

 だったら絶望してやるさ。どうせ最期だ、ありったけやってやんよ。宇宙よ、こっちは力を振り絞ってやるからな。



────命が燃え尽きるまで

9/14/2024, 12:48:54 PM