サンズは携帯を手から投げ飛ばした。
携帯は、床と激突して何度か跳ね、目で追えないほど素早く滑る。
素早いということは、爆発的だということで、爆発的だということは、先が短いということだ。
携帯の暴走もまた、ゴン、という、なんとも単調な音であっさり締めくくられた。
クローゼットの足と携帯がぶつかって、止まったのだった。
止まった。
サンズの伸びた腕は、たらりと垂れた。
……静けさが、にじり寄ってくる。
静寂は、耳を包むようにまとわりついて騒いだ。
そのうるささに追い詰められたサンズは、部屋そのものが静寂に満ちていて逃げ場のない事にはたと気づく。
首を絞められているかのような、圧迫感。
逃げるように眼窩を閉じた。
しかし、静寂も、世界も、携帯も、まだそこにはあった。
携帯の画面には打ちかけのメッセージと、やり取りの履歴。
1/28/2026, 8:01:48 PM