幼い頃、ジャングルジムが怖かった。
まず第一に登り方がわからないし、
もしかして一生出られなくなる迷路なのかと思った。
だけど、
あの頂上に辿り着けたら
これからの道を何も恐れることなく歩めるのかと
ふと思った。
ある日、友達に誘われて勇気を出して
ジャングルジムに登った。
誘導されることに安堵したのか恐怖心なんてなかった
そして、その友達と二人で頂上まで行った時
目が回った。
巧みに絡むジャングルジムの迷路のような格子が
私には複雑な知恵の輪の中にいるように思えた。
私が足を滑らせて落ちそうになった時、
友達は私の腕を掴んでこう言った。
「大丈夫だよ。
ここは勝負に勝った僕たちの優先席だから」
9/24/2024, 5:51:59 AM