もう二度と会えない気がして
「待って!行かないで!」と、私は必死に彼を引き止めた。
「大丈夫。またいつか会えるよ」
そんな私に彼は優しくそう言うと去っていってしまった。
それから、数年。
私は仕事の都合である地方に引っ越した。
そして、ある日仕事の帰りに夕日の見える海辺へと向かった。
すると、そこには、彼らしき姿があった。
ハッキリとは解らないが、見間違えるはずがない。
私は夢中で駆け出した。
「ゆーと!!」
そして、声を張り上げて彼の名前を呼んだ。
「……結衣」
彼ー悠斗ーは振り向き優しく笑った。
その笑顔が、あの時から変わってなくて、私はホッとした。
悠斗は、こうなる事が解っていたのだろうか。
まぁ、何でもいいか。
こうして、また会えたのだから。
私は悠斗に思いっきり抱きついた。
もう二度と離れないように。
7/22/2025, 10:38:17 PM