大狗 福徠

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静かな情熱
もう辞めてしまおうと思った。
こんなに続けてたって生きてけないって、もう意味ないって。
それでも辞めらんなくて、こき下ろされても諦められなくて。
でも、それでもようやく踏ん切りついて全部全部、
今までの分を纏めて潰してぐちゃぐちゃにして。
やっとの思いでも捨て切らん無くて、
残ったもんは忘れたふりした。
それでも。
そんなになっても。
心の奥底で燃えている。
焔が煌々と、赤より熱く、青々しく蒼炎となっている。
もう道具もない。
さきを示す光もない。
だから、そうなったから。
今尚煌々と焚き付けられている。
この逆境を薪に、静かな情熱が火の粉を吹いた。

4/18/2025, 12:44:29 AM