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…ん?
目の前には見慣れた床が広がる

そうだ
寒すぎて炬燵で寝たんだった

昨夜はかなり冷え込んでたから
暖まってるうちにウトウト寝てしまってたな
目覚ましがてら家の前でも確認するか

俺は徐ろに起きて
寝起きでフラつきながら玄関へ向かう

生まれつきだらしない性分で戸は自分が出入りできるだけしか開けない

…ガララ
アルミ製の昔ながらの戸を開けて表へ出る
近所の扉は押したり引いたりするタイプで重くて敵わないが
うちの戸は軽く開けられる

それにしても視界に入る雑草が白っぽい
吐かれた息と同じ色をしている
辺りを見渡しながら足を一歩前に出した

ガシャッ

音と同時に強烈な冷たさが足の裏に伝わる
…何だ?
俺の全身の毛が逆立ち後ろに飛び跳ねてしまった
土が盛り上がって変な隙間が空いてる
そう考えていると両脇に何か入ってきた
そのまま抱えられクルッと向きを変えられると

また逃げようとしたなー?
霜が降りたおかげで探す手間が省けたよ
全く油断ならないなぁ

こいつは同居人
俺の機嫌を取るために存在している

もう逃げちゃダメだぞ〜
わかった〜?

…ニャオ

とりあえず返事だけする
旅の計画は頓挫したから炬燵で寝直すか

11/29/2025, 4:39:21 AM