布団に入って目を瞑っていたら、ふとアイデアが浮かんだ。
仕方ない。ぬくぬくとした布団から渋々抜け出し、部屋に満ちた冷たい空気に浸されながら、明かりもつけぬままささっとノートに綴る。
よし、これでいい。満足半分、あったか布団に早く帰りたい思い半分にノートを閉じようとした、その時。
また、アイデアがふっと浮かんだ。
そして、悟った。
あぁ、始まってしまった。
はた迷惑な幸せの時間が。
今夜は確実に眠れないだろう。
冷えていく指先を高揚で震わせながら、俺はわざとらしく口角を上げた。
眠れないほど
12/5/2022, 1:02:11 PM