あの時私のことを助けてくれた人は
誰だったっけ
あなたが私を作ったんだっけ
ああ、あの時からあなたが私の神様だったんだ
暗闇の中でひとつの輝きを放つ居場所に、
なってくれたんだっけ
美味しいってご飯を食べてくれたっけ
私のために車を出してくれたっけ
結局間に合わなくて2人で寄り道したよね
あ、そうだ、あなたがお腹を壊して……
ひとつも忘れたくない。
あなたの私を呼ぶ声も
私がご飯を食べるのを愛おしそうに見つめていたあの瞳も
頭痛いよ〜って泣いてる私を心配そうに撫でてくれた手も
あなたの香りも
あなたの落ち着いた声も。
なにひとつとして巻き戻し再生はできないけれど
大切な、大切な私の宝物。
けれど、私のことは早く忘れてね
私の声も、私の顔も、私の匂いも、私の愛し方も
なにもかもきちんと消してね。
そうして前に進んでね。
一瞬でもあなたの頭の中にいられて幸せだったから。
それだけで充分だったから。
3/25/2025, 12:42:01 PM