John Doe(短編小説)

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マイ・スマイル・イズ・カバード・イン・ブラッド


私は地下鉄の最終便に乗りました
でも、家に帰るつもりはありません
時刻はもうすぐ日付が変わろうとしています
私以外、誰も車両に乗客は居ませんでした
電車は走り出しました

しばらく私は軽く目を閉じて考えます
なぜ彼らは知恵の実を食べたのかを
なぜ政府は月面に到達したなどと嘘をついたのかを
しかし、私にはどうでもいいことです
この世界は退屈なだけですから

私は仮面をつけています
笑顔が描かれた子供の落書きのような仮面です
ですが、仮面の下ではいつも泣いています
悲しいからではありません
血の涙が溢れてくるのは、きっと孤独だから

今日も涙が流れて止まりません
どうせなら泣き声をあげてみたかった
私の血にまみれた笑顔はさぞかし不気味でしょう
自殺する勇気なんか持ち合わせてやしない
でもどうせ、明日の朝には忘れています

ところで、電車はいつ止まるのでしょうか?
もう、ずうっと長いこと走り続けています
暗闇の中を
暗闇の奥へと
それは心地好く、少し不気味で不安定な、帰路

2/2/2024, 2:04:02 PM