今夜は友人も呼んでタコ焼きパーティー。
しとしとと降る雨の音をBGMにして、包丁でザクザクと青ネギを刻んでいく。
ツンとした爽やかな匂いが鼻を擽り、クシャミが出そうになったが何とか堪えて、切り刻んだネギをボウルの中へ移した。
クリーム色をしたシャバシャバの液をかき混ぜながら、「ホントに固まるのか、コレ」と疑問に思う程、シャバシャバしている生地。
時計を見れば、君の帰宅時間も、約束の時間もまだだいぶ先のようだ。
試しに焼いてみるか。ウインナーで。
戸棚からタコ焼きプレートを出して、寝室から持ってきた延長コードをコンセントに差し込む。
温度調節のツマミを捻ってから、プレートが温まるまで暫し待つ。
充分に熱くなったプレートに液をおたまで流し込むと、ネギと紅しょうがをパラパラと散らし、ぶつ切りのウインナーを穴一つ一つに入れていく。
ジュウジュウと音をたてながら火が通って固まっていくのを、竹串を手に持ちながら、祈るように見つめた。
テーマ「ところにより雨」
3/24/2024, 2:58:38 PM