夏輪篤

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私は作家になりたかった。
書くことで生きていくことができるような、そんな存在に憧れていた。
「作家」は必ずしも文学者や小説家ではないはずであるが、作家として世の中に位置を得ようとすれば、小説を書いて何かの賞を得る、という道しか見えず、まともな小説など書けない自分はいつしか作家になる夢を捨て、一労働者として一定の時間拘束され、指揮命令下で労務を提供することで報酬を得て何とか生きている。
そんな私ではあるが、毎日日記は書き続けている。いまさら売り物にする言葉をひねくり出すためでもなく、「書くことが生きることだ」などどうそぶくためでもない。が、誰かに「どこかにまだ、作家への未練があるためではないか」と言われれば否定できないこともまた事実だろう。(だからこんなアプリを使って文章を書いているわけだ。)

夢破れこんなところで生きている こんな中年捨てるほどいる

8/27/2024, 9:45:34 AM