世界が美しいと思える日まで

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声が聞こえる。
僕の名前を呼んでいる。
あの光の方へ行かないと。

「ねえ、きっとそっちに行かない方がいいと思うわよ。」
「なぜ?」
「ふふ、そっちに行ってはダメよ。」
「だから何故?」
「だって、あなたが望んだことでしょう?覚えてないのかしら?私は覚えてるわよ。」
「?、僕は何を望んだんですか?」
「本当の自由を望んだのよ。」
「本当の自由ですか」

なんだ?本当の自由って…僕は何を望んだんだ?
わからない。覚えてない。今真っ暗な場所にいることも。
何もかもがわからない。頭が痛い。怖い。
また、光の方から声がした。
ああ、そっか。俺は自ら死を選んだのか。
じゃあ、あの世?

「あら、思い出したの?そう、まあいいけど。で、あなたは自らここにくることを望んだのよ。」
「なあ、僕は今ものすごく行きたいと思ってしまったんだ。返してくれないか?」
「はあ、貴方以外と我儘なのね。まあ、いいわ。本来こんな運命になるはずなかったもの。」
そして彼女は「今回は許してあげる」と言った。

「さよなら、私の愛しい子。」

僕は、病院にいた。
彼女が泣いていた。
「よかった。よかったよ………生きていて」
「ごめん」「許さない」「本当ごめん」「ふん!」
「うぅ……よがったよおぉぉ」
ああ、ごめんな。そして見捨てずいてくれてありがとう

愛してるよ。

9/22/2024, 10:18:20 AM