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私の理想は、竹やぶの森の中で、静寂に包まれながら本を読める空間に引っ越すことである。

しかし、現実的に考えると幾つかの必要条件がある。

第一にライフラインが整っていること、第二に毎日食料を宅配などで補給してもらえること、第三に身の回りの世話をしてくれる人がいること、第四に近くに医療機関があることである。

快適な空間に住むことができても、これらの条件がなければ快適な生活は望めない。

つい現実的に考えてしまうので、夢もロマンもないのだが、このような贅沢な隠居生活のコストは高くつくのだろう。そもそも不可能だ。無理がある。

だから、空想でこの桃源郷を楽しむしかないのだろう。

騒々しい都会のど真ん中で暮らしていると、静寂がどれほど贅沢なものかがわかってくる。

ああ、悲しいかな。今夜も酔っ払いの叫び声が聞こえてくる。

10/7/2025, 2:31:32 PM