具代いずこ

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お題「愛をさけぶ」と聞いて、まず思い浮かんだのは、ある書籍だった。
それは、通称「セカチュー」とよばれた「世界の中心で愛をさけぶ」である。
作者名は忘れてしまったが、その一方で発売当時を思い出すことはできる。
テレビなどのメディアで大きく取り上げられ、ついにはドラマ・映画共に映像化し、大ヒットとなった。
これは大きく矛盾したことを書いてしまうのだが、私は本が好きではあるものの「この手」の作品はページすらめくったことがない。もちろん、ドラマも映画も観ていない。これでは「ジコチュー」だ。
ただ唯一「セカチュー」に触れたものがあった。それはサウンドトラックのCD(めいなCc.)だ。
映画を観ていなくても、音から見える世界はとても美しく、悲しさを覚えさせられる。
「映画を観ずにサウンドトラックを買うなんて、順序が違う」と内側から聞こえるが、私はこれでいいとはっきり言える。それぐらい、私は音楽に愛をそそいでいる。
「セカチュー」の中で愛をさけぶことは、女性に対しての愛だったのかもしれない。けれども、愛をさけぶのは果たして恋愛だけだろうか。他にも愛の対象となるものはいくらでも道端にある小石のように転がっているのではないだろうか。
私はその小石が音楽であり、現在でも新しい小石を見つけては拾い、愛を増やしている。そのコレクションが楽しく、愛おしくて仕方ないのだ。
話は変わるが、きのう録画で「アカデミー賞」を受賞した映画「卒業」を深夜に観た。これもまた事前にサウンドトラックを購入したからである。先述とは異なるが、観るきっかけとなったのはこれも音楽であり、最近のマイブーム「サイモン&ガーファンクル」が主題歌を担当していたからだ。
おそらく、自分と同じく30代の人に「サイモン&ガーファンクル」にしても「サウンドトラック」にしても、興味がある人はごく一部かもしれない。
けれども、私はそこで大きく叫びたい。「音楽が好きだ」
だが、ここで大事にするべきことは個々の愛は異なって当然であること。これに限る。
あなたはどんな愛を拾い集めて、声を出しますか?

5/11/2024, 7:48:27 PM