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ひらひらと落ちてくる枯れ葉を踏みしめ、涙を堪えた。去っていく背中へ掛ける言葉が見つからない。引き止めたいが、手を伸ばす意気地も、足を踏み出す勇気もない。惨めに踏み潰されて粉々になる枯れ葉同様に、私の恋心は砕けて風に飛ばされていった。

2/19/2024, 2:30:42 PM