君の言葉が消えたとき、僕は気づいたんだ。君に恋をしたってことに。
それは特別なものを発見したような新鮮な感覚だった。
天使の僕だって幸せに浸っていたいと思うものさ。
だから、僕はお父様に内緒で、時を止めることにしたんだ。
その瞬間、君の可愛らしい唇は少しだけ斜めに上がって、周りの景色はひどく歪んで見えた。
空間が重力に押し潰されているかのように。
時を止めるのはやはり禁断だった。それで、その一瞬の後、僕は時を元に戻した。
幸せって有限なんだなとしみじみ感じている。
「時を止めて」
11/6/2025, 1:46:02 AM