東屋

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私はバカじゃない
私は小学校に上がる前からサンタさんが居ないことに気がついた。

私は賢い
私はテストで90点以下を取ったことがない。

私は感がいい
頭の中がボヤけた時、必ず嫌なことが起きる。

そして今も、私の頭の中はボヤけている。

だから、今私の目の前に転がっているこの赤くて鉄くさい置物が私の友人の忘れ物だと分かってしまった。
私の制服は友人の忘れ物によって所々赤く染まってしまっている。

ボヤけている頭の中に音が響く。

人の喋る声、踏切の音、鳥が羽ばたく音

その音を聞きながら、私はこの忘れ物をどうやって友人に届けるかを考えた。

まったく友人には困ったものだ。

こんなに大きな忘れ物、どうやって届けろというのか。

いっその事燃やしてしまおう。
その方がきっと友人も喜ぶだろう。

しかし、昔からどこか抜けているとはおもっていたがまさかここまでとは思いもしなかった。

いつも成績優秀な友人は、どうやら私より頭が悪かったようだ。

「バカみたい。」

私はそう言って、重たい瞼を閉じた。

3/22/2024, 4:13:41 PM