凍える朝。凍てつく様な寒さに悴む手。鼻先も頬も紅をさした様に紅く染めあげる。朝だというのに帰り遅れた月と星たちが空一面を照らしている。無色透明な寂しさを覚える冬の風を吐息で白く染めあげる。コートを貫く冬の風は、まるで「あなたは独りぼっち」と嘲笑う様に音を立て私の身体を撫でていく。冬は嫌いだ。私は独りぼっちなんだと、惨めなんだと思い知らされるから。
11/1/2025, 1:10:31 PM