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sweet memories 青い青い すれ違う瞳 です

sweet memories

「私ね、転校することになったの」
公園のブランコに乗り、何でもないことのようにキミはサラッと告げる。
「…それって、いつ?」
平静を装い聞いてみると
「1週間後だよ」
キミは空を見上げ、答えてくれる。
「1週間…後」
「うん。それまでは、いつも通りに過ごしたいから、みんなには内緒ね」
淋しそうに笑うキミに
「…どうして僕には、話してくれたの?」
と聞いてみると
「…あなたには、知っててほしいと思ったから」
そう、言われる。
キミに片思いをしている僕。
キミと過ごせる1週間の間に、キミにも僕にも心に残る、sweet memoriesを作ろうと決意したのだった。

青い青い

どこまでも青い青い空を見上げふと思う。
みんな、元気かな。って。
学校を卒業してから、親しい友だちとしか連絡をとってないし、進んだ道は、みんなバラバラ。
特に、好きだった子がどうしているか、今でも気になっていた。
卒業式で、想いを伝えようか迷ったけど、その子には好きな人がいる。って聞いていたから、困らせたくなくてやめた。それなのに、どうしているか気になるなんて。
せめて、元気でいてほしい。
どこまでも青く広がる空を見上げながら、願うのだった。


すれ違う瞳

キミとすれ違うとき、ホントなら目を見つめたいけれど、僕の想いに気づかれてしまいそうで、見ることができない。
もしかしたらキミも僕を見ているかも。
そんな淡い期待も持っているけれど、やっぱり怖くて見ることができない。
それでも、キミとすれ違うときには
「すれ違う瞳に、僕を映して」
と願ってしまうのだった。

5/5/2025, 8:50:06 AM