凛世

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何時だっただろう

記憶にあるあの日は

幼い日の暑い日としか覚えていない

知っているはずの小さな里山で

一人彷徨い歩き続けた

空はもう夕陽で染まり

夜の闇が迫りつつある中

知っているであろう木を探して歩き回った

背の高い雑草と枝の折れる音

鳥の羽音と風の音

怖くはなかったけど怒られるという恐怖

どうしようという焦りが大きくなっていった

風に押され草を掻き分け歩くうちに

いつも登っている木が見えてきた

帰れる!

後々考えると

あの里山は迷う程大きくもないし

後日遊びに行った時も

あんなに背の高い草はなかった

あの日の記憶は夢なのだろうか…

今も時々思い出す

あの暑い日の出来事








「終わらない夏」

8/18/2025, 9:44:15 AM