宮平和実

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「君と出逢って」

 私は河川敷に座り、彼がここに来るのを待っていた。君と出逢ったのは、この河川敷だったなぁと思った。
 君と出逢ってからの日々は、幸せな事や辛い事、色々あるけれど、全部キラキラした宝石のようでその思い出を私の宝箱に入れたいぐらいとても大切なものだとこれまでの日々を振り返っていた。
「君はそんな事を思っていたんだね。嬉しいなぁ」と彼の声がした。
彼は、私の隣に座った。
「えっ?いつの間にいたの?というか、声にもれていた?」
「今、さっき来たところだよ。うん。声に出ていたね」
「恥ずかしい」
私は顔を赤らめた。
「僕も君と同じように君との思い出はとても大切なものだよ」
彼は、ニコッと笑う。
「ありがとう。私、嬉しいよ」
「うん」
「よし。暗くなるから、もう家に帰ろうか」
「そうだね」
 私達は手を繋いで、家路に着いた。

5/5/2024, 11:37:11 AM