かたいなか

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先週16日から昨日投稿分まで続いておった擬似的長編、なんちゃって過去編も無事終了。
今回は現代の時間軸に戻って、最近最近のおはなしを、いつもどおりご紹介。

「ここ」ではないどこか、別の世界に、「世界線管理局」という厨二ふぁんたじー組織がありまして、
この世界とその世界を安全な航路で繋いだり、
繋いだ航路から別の世界へ分岐路を敷設したり、
その航路を通って旅行したいと考える観光客から申請を受理したり却下したり。
いろんな仕事を、為しておりました。

管理局はとっても大きな公的機関で、
資金潤沢、戦力十分、異世界渡航に関する一切を取り仕切る顕現もドチャクソに絶大。

とはいえ広報活動は、する必要があるのです。
たとえば、まだ別世界への渡航技術を持たない世界に、その世界の娯楽の一部として潜り込んだり。
潜り込んだ世界で「ただのゲームです」「フィクションです」を隠れ蓑に、活動内容を周知したり。
管理局のエース局員を旗印にしたゲームやら漫画やらのメディアミックスによって、
少しだけ、課金等によって、資金援助を募ったり。

ところで
その旗印にされたエース局員の複数人が
前回や前々回投稿分で「ツバメ」のビジネスネームが貸与されておったドラゴンと、
「スズメ」のビジネスネームを貸与されておった部下局員の、合計ふたり。
現在で言うところの、「ルリビタキ部長」と「ツバメ副部長」でした。

前々回投稿分と今回投稿分で名前が変わっているのは深く気にしてはいけません(諸事情)

さて。
その日、ルリビタキとツバメは広報部の企画課から無茶を押し付けられました。
パラコードストラップの手編みです。
人気キャラのふたりが編んだストラップは、ソシャゲのログイン数上位者から順に購入権が与えられ、
売り上げの一部は日本の放置林、放置山を整備する団体に、寄付されます。

とはいえ日本のゲームユーザーは
「どうせフィクションでしょ」の大前提があるので
彼らが本当にストラップを編んでいるなんて、知りもしないワケですが。

とはいえ、副部長のツバメは、アウトドアに一定の理解と経験がある局員でした。
「部長。ルリビタキ部長。手が止まっていますよ」
しゅっしゅ、きゅっきゅ。
手際良く右と左のロープを編むツバメでした。
「部長。ぶーちょーう」

対してドラゴンのルリビタキ、人間に変身してロープを持ちますが、
作業会場が作業会場、コタツに入って編み物をしている影響かもしれません、
こっくり、こっくり、船を漕いで眠そうに、
……「眠そうに」?

「部長!」
「んッ! んん?」
「作業中に、寝てどうするんです。
部長の作業が遅いので、経理部からマンチカンまで応援に駆り出す案が出ているんですよ」

「ツバメ。 こんな夢を見た」
「手を動かしてください部長」
「俺は昔々の管理局に居た」
「今も昔もココが管理局です。夢のハナシは良いのでロープ結んでください部長」

「あいつが、ルリビタキが、先代のルリビタキが」
「作業 してください 部長」
「あの鬼畜猫……経理部のスフィンクスと、収蔵課のドワーフホトに、大量の料理を出していた」
「ぶ ちょ う」

本当だ。本当に、こんな夢を見たんだ。
まだまだ寝ぼけておるようなルリビタキが、
部下のツバメに訴えました。
ツバメは「はいはい」とスルー安定。
しゅっしゅ、きゅっきゅ。
真面目に、コードを編み続けましたとさ。

1/24/2026, 8:18:32 AM