私の事業部では、PCのタッチ音が響き、時折ファクシミリが稼働する音のみ。
とても静かだ。
隣は営業部の為、電話や出入りの雑音が多く騒がしいが壁一枚挟むだけで別世界だった。
以前は周りの人の気持ちに左右される職場だった為、辟易していた。ここでは「仕事」をしていればいい。こんなに楽な事はない。
元々、第三セクターだった会社が完全民間事業者となっている為、辞める人間も少なかった。むしろ、私のような中途入社が珍しい。
会話もなく淡々と仕事をこなし、独りの自宅へ帰る。
朝起きて、電車に乗り出社。
同じ、繰り返し。
それでいい。それが、いい。
仕事帰り、本屋である本を立ち読みした。
そこには「人生で起こる事は、どんな理不尽で辛い現実も、自分で選んでいるシナリオである」と書いてあった。
そう、私は選んでいるのだ。
題:やるせない気持ち
8/25/2024, 8:01:01 AM