〝 傷 説 〟
人生なんてものは光と影の狭間で躍らされながら時間が来るのを待っているだけの謂わば ... 高い灰色のコンクリート壁の上で、いつまでも沈まない夕陽を眺めてるみたいな ... その夕焼けに照らされながら ... 暑いなぁ ... あったかいなぁ ... 眩しいなぁ ... 言ったって現実はいつまでもなんかじゃないし ... バカにされてるみたいにあっという間に沈むし ... 地平線の下に陽が沈んじまえば辺りはっつうか何も見えない真っ暗闇で ... そういう闇の中でならいやだからこそ ... 嘘や隠し事の居場所に成れちまう。透明なこゝろってのを神様から授かってきた者にとっちゃ真っ白ってのも色が在るだけ汚ったないもんなんだよ。赤も汚い。緑も汚い。青さえも汚い。オレンジ色 ... 橙色ともいうのか ... これは救けを求める色だけど仏教の僧侶の纏う服 ... 袈裟か ... あれも橙色だな ... あれも透明なこゝろで包まれた物語を預けられた者にはやはり ... いや、何故か ... あのインドの仏教僧侶の袈裟の橙を瞼に念う時は ... なぜかなぜかなぜか ... 色すら在らん透明の方が ... なぜかきたならしく感じ得る ... 何故なのかはわからないが ..... 。色即是空 ... 空即是色 ... 。私には ... 糞を食え ... ゴキブリを食え ... 小便を飲め ... 腹を斬れ喉を斬れ ... 塩酸を飲め頭から被れ ... こう言われてもすべて出来ない自分を念う時、己れの魂の小ささにヘドが出そうになると同時に、ささやかな安堵感を得たりもする。私は山羊座だが山羊がほぼ垂直の岩壁を塩分を摂る為だけの為の命懸けの日常というのがそのギリギリ寸前がフツーというのが何故かとても納得出来るのです ....... 。意義薄弱な不浄は拒否するが生き続けるだけ乍ら常にスレスレというのが私は好きなのであろう。何故なら人間は ... 特に人間は ... 猶予や余裕の内に腐り急くからかも知れない。私はニセモノにだけはなりたくない。臆病者故に。
11/17/2024, 12:22:26 AM