季節はそろそろ秋
長雨が来る頃になる
でも俺は春が好きだから
雨は雨でも五月雨が好きだ
五月雨て 空が泣く 庭
星屑の 集まるかたの つむり跡
「さみだれて…」
声を出して詩ってみたら
以外に良い声が出た 内容はイマイチの詩だ
だが不意に クスクスと笑う女の声に赤面する
お前の顔が見たいよ、と心の中で愚痴ながら想う
庭の外で笑いながら去って行った見知らぬ女は
俺の心を掻き乱すくらいの良い声で
心裏腹に悔しい筈なのに敗北感よりも
得した気分で春を感じた秋だった
空は今にも泣きそうなのが
刹那の恋かと感じさせる重たい雲だよな
「降ってきた」
ため息と共に部屋に入る
何なんだろ俺は 馬鹿だよな
お題:空が泣く
9/16/2022, 2:29:48 PM