_____事の発端はいつも私だった。
『オヤツなし』と言われたのは私がお昼寝しなかったから。
ごめんなさい、寝るだけなんて退屈だと思ったの。
______あの子が泣いたのは私の無遠慮な言葉が原因。
『みんなあなたが悪いと言ってるんだよ』
ごめんね、私はひどくて悪いヤツだ。
_______先生の言葉に同意してしまった。
『お前ってそう思ってたんだな』
クラスメイトの呆れたような声が、未だ心にこびりついて離れない。
ごめんなさい、私の、私だけの正義を押し付けた。
『あなたはとても優しくていい子だね』
ありがとうございます? 自分は優しい奴なんかじゃないのに?
いつからか胸の奥に刺した戒めの針は取ったりしない。
_____他人の心を傷つけて自分勝手で、その上数え切れない数多の罪も贖えないというのに!
いつか償えるだろうか。永年に伽藍堂なこの心を誰かのために使えるのなら、罪の一つでも赦されるだろうか?
過去に犯した全てを知ってでも愛してくれる人を大事にしよう
『始まりはいつも』
10/20/2023, 1:32:16 PM