旅路の果てに
自分がかつて大事に抱えていたものは。
耳かきのサジにちょこんと乗っているような、鼻息ひとつで飛んで行きもするし、下手をすると飲み込んでしまうような。
体を丸めて両の手で包み込んでいたものは、もはや体温を奪い、手を痺れさせ、体をこわばらせる原因になっていた。
無味無臭で
誰の何にも残らず
ただ、浪費した時間と
プライドだけが
残る。
呪いのような
それを
ひたすらちぎって
払ってみるけれど
影はまだ
どこまでも手を伸ばして
そのひとつひとつをかき集める。
ばかなやつだな、と
笑ったのは、誰?
1/31/2026, 5:24:25 PM