"瞳をとじて"瞳をとじて、神に祈る。居もしない神に縋る気持ちは分からない。だけど、死を選ぶ程の絶望は、きっと、理解できる気がした。最期まで誰かの手を煩わせるなんて、御伽話と違って現実は世知辛い。泡のように綺麗に消え去ることなんて、出来やしないんだ。冷たくなっていく彼女の隣で、窓越しの空が徐々に白んでいくのを、ぼうっと眺めていた。
1/23/2025, 12:12:05 PM