無意識

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‹花咲いて›

私には親友がいた。

10年前
私には親友がいる。
とっても仲がいい。小さい頃からずっと一緒にいるから家族みたいなものだった。親友の家は花屋さん。
いつも、夕方は花屋のお手伝いを一緒にしていた。でも15歳の3月。

親友は余命宣告された。2ヶ月後に死に至るらしい。
親友は入院した。
「お見舞いにきたよ!」と私が言う
「ありがとう。」少し落ち着いた声。親友は話さなかった。私は親友に「お見舞いの品!えっとコレ好きだったでしょ!」私が渡したのは親友が好きな和菓子屋のモナカ。
「ありがとう。気を使った?」と親友は言った。「大丈夫!」と私が言う。少し気まずかったので病室を出ることにした。
親友は元気がなかった事をお母さんに話す。「余命の事はあまり言わない方がいいかもね…」とお母さんは言う。ピンーポ 家のチャイムがなる。親友のお母さんだ。「あっどうしたの?何かあったかしら?」とお母さんが言う。「お見舞いしてくれてありがとう。お礼少しだけど花を…」と親友のお母さんが言う。
綺麗な花だ。ピンク色の花。
私は自分の部屋にもらった花を置く

私はそれから毎日親友のお見舞いに行った。いつも親友と遊んでたからその時間はすべて親友の所へ行った。
3月の終わり頃、親友はいつものように病室の窓側のベッドで寝ていた

あと一ヶ月。桜はまだ咲いていない

私は親友が寝ている姿に怖くなった、親友がいなくなる実感した。

私は病室を出た。
カバンからメモ用紙を出す。そして

今日は用事があるから帰るね。
また明日来るね!

そう書いて病院の受付の人に渡した

病院を出て私は走って神社に行く。
病院から神社まではすぐ近くだ。
親友の病室から神社にある大きな桜の木が見える。大きな桜の木は少しだけ桜が咲いていた。私は神様に願った。親友が生きれますように。と

私はいつものように朝ニュースを見てると明後日には桜が咲くらしい。
私は親友に桜の押し花を作ろうと思った。高校受験も控えてる私は勉強もしないといけない…と思いつつ神社に足を運ぶ。
桜の花びらすらない。まだ少ししか咲いてない桜。おみくじでも引いてもう一回花びら探すことにしようと思いおみくじを引く。おみくじは大吉だった。私はおみくじをポケットに入れた。よし花びら探すかと思っていると、桜のお守りを私は見つけた。桜の形をした切り株。小さな鈴がついてて動くと綺麗な鈴の音がなります。お値段は高めで500円。私は迷わずお守りを買いました。

神社に行った帰りに親友の病室によると親友は何かを書いていました。
「何書いてるの?」と私が言うと「日記を書いてるの」親友は言った

それから私は「お守り!あげる桜」とお守りを上げた。「ありがとう私ね。桜みたいな、」と親友は言った

親友とは毎年、花見をしていた。
花見の場所はさっき行ってきた神社

今年もできたらいいね。と言いたかったけど私は言えなかった。 
 
親友は病室の窓から桜を見る。
親友の病室の窓からは桜が咲いている。近くで見たらあまり咲いていなかったのに。私は親友に何も言わず携帯をとり写真を取る。
親友はそれに気づき「何撮ってんのw?」と笑う。私も、また笑う。
そしてまた何気なく会話をした。

次の日の朝のニュースではもう桜が満開になりそうです!とニュースキャスターが言う。もう4月の中盤。
まだ少し肌寒い。昨日と撮った写真をふと確認する。そうすると、桜の木と親友の後ろ姿。そして小さなお守りが机の上においてあった。
今日も親友の所へ行く。

学校が、終わり親友の病室へ行く。
「明日桜が満開になるって。」と親友が言う。「楽しみだね!!」と私も言う。そして何気ない会話をした。

家に帰り私は受験勉強をしていた。
プルルール プルルール と携帯の音がなるお母さんが電話を取る
学校の先生かな?と私が思ってると

お母さんが電話を落とす。
電話から泣き声が聞こえる。

親友がなくなったらしい。

私は声が枯れるまで泣いた、

次の日の朝。ニュースでは桜の満開になりました!とニュースキャスターが言う。親友のお母さんが「病室の片付け手伝ってくれない?」と私を誘ってくれた。私は行くことにした。
見慣れた病室には肝心の親友がいない。その不自然も恐怖へと変わっていく。親友がいない実感がしていた。私はその病室の写真を取る。
そして病室の片付けをした。

今現在
私は神社にいる。
桜はもう満開になっていた。
親友の事を思い出してまた私は泣く

また、会いたいよ。

私は今辛いから親友の笑顔で癒やされたいな。

私は今から親友に会いに行こうかな

7/24/2022, 6:32:30 AM