たーくん。

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明日世界が終わるなら……。
「私はダイエットをやめて、好きな物をお腹いっぱい食べる!」
私がそう言うと、テーブルの向かいに座っていた友達が、飲んでいたオレンジジュースを喉に詰まらして咳をした。
「けほっ!けほっ!あ、あんたね……もっと別のことがあるでしょ」
「別のって?」
友達はペーパータオルで口を拭きながら「はぁ……」と呆れた顔をする。
私、変なこと言ったかな?
好きな物を食べることは私にとって幸せなことだから、間違ったことは言っていないと思う。
「好きな人と一緒にいるとかさー。あるじゃん」
「私好きな人いないし、好きな物を食べるよ」
「はっきり言うわね……ま、あんたらしいからそれがいいかもねっ」
友達はオレンジジュースをストローで再び飲み始めた。
「私はいないけど、そっちはいるの?」
「ぶふっ!けほっ!けほっ!」
友達はまたオレンジジュースを喉に詰まらせて咳をする。
「い・な・い・わ・よ!」
一文字一文字、力強く答える友達。
「そっかぁ。世界が終わる前に見つかるといいね」
「もうすぐ世界が終わるみたいな言い方しないでね?例え話だから。はあ、彼氏欲しいなぁ」
「出来るよ、きっと。私が保証する」
「てか、あんたも食べ物を愛してないで彼氏作りなよ」
「うん、ダイエット成功したらね」
「ダイエットって言う割に、しっかりランチ食べてるじゃん」
「えへへ」
好きな物を食べている時間は好きだけど。
大好きな友達と一緒にいる時間も、大好きだ。

5/6/2026, 10:09:15 PM