_こんな夢を見た_
規律的なアラーム音で起こされる朝。
いつも通りの学校
部活が終わり、電車の揺れに身体を任せて眠りについた…19時半、頃
夢の中、一人の少女の存在
その少女は、大きく…眩しいもので
「________私、歌手になる!」
テレビの前で目を輝かせる一人の少女
-それは、かつての自分だというのに-
大きなステージで歌い、目の前いっぱいのライトに照らされながら…
…幸せそうな人の顔を見たかった。
「私の歌で、皆を笑顔にする」
そんな景色を… -夢見ていた-
「ガタン」と電車が揺れ、
夢の旅は終わりを告げる
その時…ヒラリと一枚の紙が膝元に落ち
開けたままのカバンに気付き、肩を落とした
「…進路希望、調査」
ふと、その紙きれに目をやり…小さな声で呟いた
「…歌⸺いや、A大…に進学…」
その夢…歌手という泡沫は、
本当に、泡のように儚く消える…
いつから…こんな紙きれに囚われる人生になってしまったのだろうか、
私はずっと… -夢を見ていた-
1/24/2023, 3:28:53 AM