題 手のひらの贈り物
この手のひらに乗っている小さな存在。
ヒラヒラと漂うように飛ぶ蝶々は
私の心にほのかな暖かさをもたらした。
少し落ち込んでて
公園で今日の学校での出来事を思い出していたの。
そうして空を見ていたら
春の陽気ののどかな空気なのに
対照的に心は重くなって行って
悲しみがもやもやと心の中に溜まっているみたいだった。
思い出せば思い出すほど
悲しみとか悔しさとかが積もって行って
空の明るさすら眩しくて嫌になった。
そこへふいにヒラヒラと白い蝶々が飛んできたの。
私の手のひらの周りをヒラヒラフワと優雅に踊っているように
一瞬目を奪われた。
一生懸命羽を動かしている姿に。
その美しさに。
そうして思ったの。
蝶々の寿命はとても短い。
だから一生懸命なのかな。
私の命はとても長く感じる
だから苦しいのかな
これからも続く学校生活に
人間関係に
終わりが見えないって感じてしまう
こうして一生懸命羽ばたいて
ひらひらと美しい姿を見せてくれる蝶々に魅了されていた。
私もこんな風に一生懸命に見えるのだろうか?
もしも、もっともっと長い寿命の、もっともっと巨人が私を今手のひらに乗せて見ていたとしたら。
私の悩んでいる姿も、ほんの一瞬だって思うんだろうか。
頑張って生きているように思ってくれるんだろうか。
そう思うとよりひらひら飛んでいる蝶々が健気に見えた。
と、同時に、私も頑張ってるじゃん!
と思えた。
そうだよね、毎日頑張ってて偉いよね。
みんなそうだ。
落ち込むことあったって当たり前だよね。
だって一生懸命なんだもん。
適当に生きてるんじゃないもん。
だからこそ、悩むんだ。
それは、私が美しく、この蝶のように生きている証なんだ。
それは手のひらの贈り物
小さな気づきをありがとう
12/19/2025, 10:00:56 AM