電車に乗るのが好きだ。窓際の席に座って流れゆく景色をただ、ぼうっと眺める時間を何とはなしに、心待ちにしているのだ。暁の光に照らされる畑、真っ青な空を覗かせる雲の切れ間、宵闇に昏れる街並み。車窓から眺める景色は、何故だか心をほんわりと豊かな気持ちにさせてくれる。だから、いつも、何となく。窓際を選ぶのだ。スマホに向ける視線を上げて、一時のそれを楽しむために。どうやら私は、存外、この時間を好んでいるらしい。
9/25/2024, 10:25:41 AM