イブリ学校

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リンゴンリンゴン
やつがやってくる
僕は見つからないことを祈りながら押し入れに隠れた

ランドセルに今日の教科書を詰め込むいつもの朝、お母さんが曇った顔で言った。
「電気もガスもつかない」
僕も部屋のスイッチをカチカチしたが何も反応がなかった。そこでお母さんに携帯でニュースが何か言っていないか提案をして、ニュースを見た。それが始まりだった。ニュースの記事は異常事態を知らせるように同じような内容を示していた。
「赤い服を来た何かが各地で発生」
「厚手の赤い服の男が人を襲っている」
なんだコレ、
お母さんと怪しんでいるとチャイムが鳴った。
しかしチャイムとは別にベルのような音もなっていた。
リンゴンリンゴン

ギイイギイイ
部屋を歩くあいつの音がする
ガシャン
ダンダン
バコンッバコンッ
僕を探している。
ズズ…ズズ…ズズズ
近づいてきた。僕は息を潜めた。瞬間音は僕の前で止まった。死にたくない。死にたくない。鼓動が漏れてしまわないか心配で仕方がない。
ズズズ…ズズ
僕は息をした
良かったバレて…
ドカあああああああああん
轟音とともに押し入れにあながあきやつの手が僕の首を掴んだ。僕は引きずり出され、部屋の真ん中へ放り投げられた。僕はなんとか体制を整え逃げようとした。しかしその時やつを見てしまった。真っ赤なコートに黒いブーツ目や顔のある部分から毛が無数に生え、毛をかき分けるように歯茎と血まみれの歯だけが見えた。
僕は腰を抜かし這いずったがすぐに何かにぶつかった。テープだった。お母さんが僕にプレゼントを作るために買っていたテープ紐だった。
「お母さん助けて」
やつが近づいてく来て僕を持ち上げた。醜い口が僕の首に噛みつこうとした瞬間、僕は隠し持っていたハサミでやつの顔の毛を切った。やつは、とんでもないうめき声を上げ床にうずくまった。
「お母さんのかたきだあああああああああああ」
僕はテープ紐を持つとやつの首に巻き付け窓から飛び降りた。ガクンとやつはベランダで引っかかりビクビクとしたあと動かなくなった。

やった僕はやったんだ。やつの死体を見ていると外から悲鳴が聞こえてきた。僕はハサミとテープを持って走った。
「サンタころーす!」


12/20/2023, 5:57:26 PM