今日までのすべてはきっと、ここにたどり着くための羽根みたいなものなんだよ。
偉そうに演説してるな、と自分でも思った。自分もここに来たばかりの頃は、いや、もしかしたら今でも、大したことは分かって無いかも知れない。だけど仮でもいいから今の悩みに名前をつけられれば、自分の手で扱えていつか解決できるんだと信じられる気がする。
無力感に泣くしかなかった夜も、眠れずに迎えてしまった朝も全部、無駄じゃない。
こうならいいのにって思ってしまうってことは、理想や目的地がちゃんと見えてるってことだから。いまはぐるぐるしていても、そのうちそこに舞い降りていける。そう信じるしか無いんだよね。
この世には知らないことがまだまだある。むしろ知らないからこそ、何にでもなれるから。
『透明な羽根』
11/9/2025, 9:57:52 AM