『雫』15/80ぽつり、ぽつり。ひとり、ぽつり。じっとしたをみていたら、いつしかぼくのかおがみえていた。そのかおもみえたり、にじんだり。ぼくはわるくなんかなくて、ぜんぶあのこがわるいんだ。ぽつり、ぽつり。いまも、ぽつり。あの頃は俺もガキだったから、ずっと知らないフリしてたんだ。水鏡に映ってたのは俺じゃなくて、アイツの悲しむ顔が見えて苦しかったんだ。ぽつり、ぽつり。しずく、ぽつり。もう、零すものか。
4/21/2024, 11:19:23 AM