僕に君の知らないことなんてない。
誕生日も好きなものも、身長も体重も、ぜんぶ知ってるよ。
君は今何してるかな?
ごはん食べた?
ゆっくりお風呂につかる頃かな?
それとも僕の知らない誰かの腕のなかにいるのかな?
ぜんぶ聞いているよ。
2/26『君は今』
「どうしたの?そんな不機嫌そうな顔して」
こめかみを抑えて悩んでいるユリを覗き込みハルナは尋ねた。
「不機嫌そうっていうか不機嫌だわね」
ユリは無遠慮に撫でられたその機嫌を隠しもせず答えた。
「どうしたの?頭痛い?」
「そうね」
「どうして?偏頭痛?」
「そうね」
「天気悪いから?」
「そうね」
ハルナの質問に更にこめかみを押さえて答えるユリ。心なしかだんだん声が低くなっていっている。
「そうかー。泣くのか泣かないのかわかんない空模様だもんね」
「ちょっといい加減黙っててくれる?あんたの詩的な表現も今は受け入れられないわ」
机に突っ伏しそうなほど俯くユリが言うと、ハルナは能天気に「はーい」と返事をした。
2/25『物憂げな空』
2/26/2026, 12:42:07 PM