蛇は黄色い眼をしていた。りんごは真っ赤だった。ちっともおかしいと思わずに、僕は知恵の実を齧った。僕の罪と無知の証は、ここに刻まれている。何かを飲み込むたびに、りんごが上下して主張する。僕が楽園にいた頃、全ては調和していた。誰がりんごを断れる?誰が蛇の眼を潰せる?僕の眼は何色をしているだろう。君にりんごを差し出す僕の眼は。
5/1/2024, 9:34:53 AM