一夜の夢

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蛇は黄色い眼をしていた。
りんごは真っ赤だった。
ちっともおかしいと思わずに、僕は知恵の実を齧った。

僕の罪と無知の証は、ここに刻まれている。
何かを飲み込むたびに、りんごが上下して主張する。

僕が楽園にいた頃、全ては調和していた。
誰がりんごを断れる?
誰が蛇の眼を潰せる?

僕の眼は何色をしているだろう。
君にりんごを差し出す僕の眼は。

5/1/2024, 9:34:53 AM