朝、目が覚めると、いつもより少しだけ、ほの暗いように感じた。
それもそのはず、時計を見るとまだ五時だった。二度寝しようかとも思ったが、生憎、一度目が冷めたらなかなか寝付けないタイプで、せっかく起きたのだから、いつもと違う事をしようと思い、私は、早速顔を洗い、眠気を吹き飛ばして、ランニングを始めた。
五月に入ったが、まだ早朝は肌寒い。
だがそれも走ってしまえば、徐々に高まる体温に、程よく早朝の凍てついた風が肌をかすっていく。なんて気持ちいいのだろう。右からは小川のせせらぎが耳をくすぐり、時々すれ違う人々からは爽快な挨拶を送ってくれる。
一時間ほどして帰宅。シャワーを浴びて、出勤。ここからは、いつも通りの日常となるが、履きなれた靴を履いて玄関を出た私の身体は、いつもより軽かったように思う。
7/11/2023, 8:33:03 AM