あの人の言葉を信じたのも私。
何度裏切られても信じ続けたのは私。
わかってる。なにがあっても好きな人を信じる私、という悲劇のヒロインを演じる姿に酔っていただけ。
向こうも私と同じ気持ちでいてくれていると盲目的になっていたせい。
でも、もうおしまい。
なにもかも失ってしまったことに気づいた瞬間、見ないふりをしていた事柄が容赦なく降りかかって、ひたすらツケを払っている。
夢から醒める瞬間って、あんなにも怖いのね。
安全なところで、滑稽だと嘲笑っているんでしょうね。捕食者のあなたは「勝ち組」だものね。
ほんとうに、バカみたい。
唇から血がにじむほど噛みしめても、壁を殴りつけても、ただ、私自身が痛いだけなのに。
バカみたい。――馬鹿野郎だ。
お題:バカみたい
3/22/2023, 4:38:28 PM